【第10回】「キャリアアップ」を使わない(その1)
「キャリアアップ」という言葉。
いつから誰がどのように使いだしたのか、私には知る由もありませんが、
現在、世間一般には充分認知され、使っている方も多いと思います。
(求人広告では盛んに使われています)
この「キャリアアップ」という言葉。
とりあえず、というか基本的に使わない方が良い、と私は考えます。
特に他意は無く「何となく」この言葉を使っている人が多いかと思いますが、
この言葉を使うことで他人に好印象を与えたり、というメリットはまずありません。
逆に企業との面接の場で使ったり、
職務経歴書、履歴書などにこの言葉を書くと
「この人あまり頭ヨクナイデスネ」
という悪い印象を企業側に与える可能性が高いです。
私が転職相談/面談の中で転職理由を伺うと、元気良く
「キャリアアップのためです!」
「キャリアアップをしたいので!」
と答えた方とたくさんお会いしてきました。
それに対して私が
「貴方にとってキャリアアップとは具体的にどういう意味ですか?」
「どのような意味で使っていますか?」
と少しイジワルして聞くと殆どの方が
「・・・・・・・・。」となります。
人によっては
「今より大手企業に入る事」「今より給料の良い仕事に就くこと」
「今よりも高い役職で転職すること」と答えた方もいらっしゃいます。
言葉の意味、使い方として間違っているとは思いませんし、
これが本音の方も多いと思います。
ちなみに大辞林では以下のように説明されています。
(1) より高い専門的知識や能力を身につけること。経歴を高くすること。
(2) 高い地位や高給職への転職。
仮に本音だったとしても、「キャリアアップ」という言葉を
面接の場面や応募書類に記載して何かメリットはあるでしょうか。
いや、全くありません。
この話続きます。
このコラムを読んで頂いた皆様に、良いご縁がありますように。
人材アシスト株式会社
代表取締役 堀内 健輔